コラム9「デザイナーの常識、良識、見識」
安藤 孚
1993年に協会の運営体制が変わり「新生JIDA」と共に、センター・ブロック制度が導入されて、今年は28年になる。東日本ブロック、中部ブロック、北陸ブロック、関西ブロック、西日本ブロックの誕生である。特に東日本ブロックは、会員数も全会員の64%を超え、16都道県での地域活性化のために果たす役割と責任がある。この地域の人口、経済力、財政基盤、情報や教育環境、企業活動など、日本の産業・文化の大動脈とも言える大きな可能性を持っている。主導的役割を持つセンターの対外的政策・戦略とのベクトルに合わせた地域活性化のために、ブロックは主体的姿勢でダイナミックに取り組まなければならない。
協会論 (9
1 浅香嵩(前監事、元理事長)様からブロック運営会へのメール
2009年2月7日
東日本ブロック運営会に関して
———(中略)———
JIDAは、その掲げる理念や目的に賛同する会員によって基本的には構成されています。構成員である個々人が活動の母体となる委員会を立ち上げ、その委員会組織によってブロック活動が運営され、JIDAセンターに繋がる、その総体をJIDAの事業・活動と言っているのだと思っています。
組織論として考えれば明確な様に個々の活動は自発的にかつ自由に推進されなければなりませんが、マクロな観点で個々の活動のベクトル合わせは絶対必要になります。それがなければそれぞれの活動がバラバラになりJIDAという旗頭が必要でないばかりか、社会に対するアピールも期待出来ないというのは皆さん同意される事と思います。
運営会で是非議論して頂きたいのは、年度毎の全体活動方針との整合性やそれに関するブロックでの活動目標設定と達成度の自己評価及び外部評価の検証だと思います。ブロック全体の予算管理や活動のスケジュール設定等は他のブロックやセンター事業とのバッティングを避ける上でとても重要だと思います。
一方、運営会で是非検討頂きたいのは、ON/OFFを切り替えた活動の推進です。単なる飲み会、同好会によるクラブ活動、スキー、テニス、ゴルフ、麻雀、トランプ等など、デザイン論を戦わすのがONとすれば同じ様にOFFも楽しめる、そんな企画はどうでしょうか。
———(中略)———
以上が、ブロック運営会に対する浅香嵩さんの提案です。
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2 東日本ブロック活動の運営 (正副ブロック長(当時)への提案 2010年3月)より
JIDA(協会)は、デザインに関する調査研究、普及啓蒙を通して、「デザインの社会的有用性」と「デザイナーの職能価値向上」を図り、心豊かな生活環境と文化の実現、産業の国際社会での持続的発展に寄与する職能団体である(綱領)。
ブロックは、協会の活動方針との整合性をもとに、更に公益性や共益性重視した地域ニーズに対応して地域活性化のために、ブロック会員の強い使命感と主体的な意識で地域の未来に対して多様でダイナミックな、具体的で実効的な持続的活動をする組織である(活動の位置付け)。
運営会は、ブロック活動の管理機能として、ブロックの方針決定や活動の調整など組織活力の活性化に対する適切な運営責任がある。運営委員は会員の厳粛な選挙で選出され、承諾し、運営業務を委任された責任と公人意識(善管注意義務)が重要である(運営会の役割)。