JIDA

第7回「マグネシウム筐体」

 

2004年2月5日
JIDA事務局
(株)日立金属MPF /秋友取締役、山浦技術部長、佐野営業課長
参加者 : 21名 (事前申込者・25名)
img48b813efbcd73.jpgimg48b813ff8cb9f.jpgimg48b8140ebfbe3.jpg

(株)日立金属MPFは「より薄く軽い筐体を」というソニーの要求に応える目的で、
前身の(株)セイタン、ソニー(株)、日立金属(株)の3社が共同開発した「プレス
フォージング」という成型法を武器に分離独立した会社です。

プレスフォージングは、展伸用軽金属を鋳造、絞り、曲げの複合成型を可能に
した新しい成型法です。
薄板を400度もの高温下でさらに薄肉化(0.4〜0.5mm)するとともに、余肉
で部分的な肉厚部を成型することができます。つまり、表面に引けを出すこと
もなくボスなどが作れるという訳です。叩いて塑性変形させることで剛性も向上、
さらにダイカスト、チクソ品と比較して、機械的性質ならびに表面品質が優れて
います。
同社は現在ソニーのMDウォークマン各種をはじめ、デジカメの筐体等をマグネ
シウムで量産供給しています。

今回は技術の山浦部長が中心に、マグネシウムという素材の性質、プレスフォー
ジングの成型行程の説明、ダイカスト筐体との比較、アルミやステンレスとの
比較等々、とても勉強になるレクチャーをいただきました。
結論としては、究極の薄さと軽さ、美しい表面仕上げを求めるならマグネシウム
のプレスフォージングが一番、ということのようです。

後半の質疑応答もいつもより活発に、かなり鋭い質問が飛び交っていました。
また、カシオのカードカメラ「Exilim」とソニーのMDの筐体をサンプルとして
全員にいただきました。とても貴重なサンプルで皆さん喜んでいただけたと思います。